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事故や虐待について(介護士編)

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Q1 介護事故を起こしてしまいました。

 特別養護老人ホームに勤めている介護福祉士です。うちの施設では、夜勤は1人で20人程度の利用者に対応します。自分が夜勤の時、ある利用者が転倒してしまい、大腿骨にひびが入ってしまいました。翌日、上司からは「お前のせいだ」などとひどい叱責を受け、利用者の家族に謝罪させられました。損害賠償も請求されるかもしれません。これは、私が悪いのでしょうか。事業所では、この件に対して事故報告書を書いていないようで、また再発防止に関する話し合いなども行われていません。
 
A1 介護事故の責任は事業主にあります。

 相談者様には全く責任がありません。故意に起こしたものでなければ、事業所が責任を負います。また、そもそも、20人程度の利用者を1人で見ることに無理があります。損害賠償なども支払う義務はありませんが、無理やり経営者から請求されることはあります。まずは専門家(ユニオンや弁護士)に相談することが必要でしょう。
 また、事業主は、介護事故について、その詳細を市町村に届け出ることが義務づけられている(届け出るべき内容は市町村ごとに基準が異なるが、骨折レベルはほぼ必須)ため、この事業所は法的な義務を果たしていません。再発防止についての話し合いもないのであれば、この事業所では再度事故が起きる可能性もあります。悪質な事業主に関しては、市町村に改善の申し入れも行うことができます。ユニオンでは、行政への申し入れも支援しています。

◆介護事故には、以下のような種類があります。
 ・転倒
 ・転落(階段やベッドから)
 ・誤薬(薬の飲ませ間違い)
 ・誤嚥(食事がのどに詰まり窒息)
 ・溺水(入浴中におぼれる)
 ・火傷(風呂が熱すぎる、暖房器具を近くに置きすぎる等が原因)
 ・異食(認知症患者等が飲料水以外を飲んでしまうなど)
 ・ぶつかり事故(車いす移動時に壁等に接触)

Q2 人手不足で手が回らないため、虐待をしてしまっています。

 グループホームに勤めている介護士です。私たちの事業所は常に人手不足で、休憩もとれないほど忙しい状態です。利用者はみんな認知症なため、ケアも非常に大変です。そんな中、同僚が、離設を繰り返す利用者の部屋に鍵をかけているのを目撃しました。また、上司は、こちらの誘導になかなか応じてくれない利用者に対し、脅しのような言葉をかけていることもあります。確かに、そうすることでなんとか業務は回せるかもしれません。ですが、これは虐待だと思います。どうすればよいでしょうか。

A2 職場環境の改善が必要です。

 この施設で行われていることは、残念ながら虐待です。虐待を発見した介護士はその事実を行政に通報する義務があります。しかし、それを行うことで事業所から責められるなどのご不安があると思います。法律ではそのようなことをしてはいけないという決まりがありますが、実際の職場ではその通りにならない実情があると思います。ユニオンにご相談いただければ、事業所からのいやがらせなどを防ぐこともできます。
 また、そもそも虐待が起きる背景には、人手不足などの労働環境の問題があります。こちらを改善しなければ、再発してしまうでしょう。ユニオンでは職場の改善を申し入れることができます。

◆虐待の種類
 ・身体的虐待(暴力的行為によって身体に傷やアザ、痛みを与える行為や外部との接触を意図的、継続的に遮断する行為。)
 →よくある例:自立歩行できない利用者をずっと車いすに乗せ放置、部屋に鍵をかける等
 ・心理的虐待(脅しや侮辱などの言葉や態度、無視、嫌がらせ等によって精神的に苦痛を与えること。)
 →よくある例:認知症患者などに動き回らせないために、怒鳴る形で指示し行動を強制等
 ・性的虐待(本人が同意していない、性的な行為やその強要。)
 ・経済的虐待(本人の合意なしに財産や金銭を使用し、本人が希望する金銭の使用を理由なく制限すること。)
 ・介護放棄・放任(必要な介護サービスの利用を妨げる、世話をしない等)

労働相談を受け付けています。相談無料・秘密厳守です。 TEL 03-6804-7650 受付時間 平日17~22時  土日祝12~22時

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